エセ愛社精神はもういらない

従業員への忠誠心(ロイヤリティー)を求める会社はマネジメント能力がない傾向が高い。そんな話を元同僚としていた。
元同僚の考えはこうだ。

会社への忠誠心や愛社精神を従業員に求めることで、マネジメントをしているふりをしている会社が多い。
本来労働者とは会社にとってリソースでしかない。
経営や顧客のニーズをきちんと明示化できれば、労働者はそのニーズや目標達成に向かって働いたり、スキルを身に着けるだけである、と。
一概にそうとも言い切れないが、そういった考えも否定できない。
実は私も元同僚の考えに賛成だ。
忠誠心や愛社精神は働く上で必要だとは思わない。

故に人材教育に関しても、会社の求める目標達成に必要だから従業員に対し教育を提供しているだけに過ぎない。

では日本人は会社への忠誠心が高いかというと、実は現代の日本人の会社への会社への忠誠心は低い。米国ギャラップ社の調査によると、従業員の会社へのエンゲージメント(仕事への熱意度)において、日本人はかなり低いことがわかった。「会社が好き」と答えたのは全体の7%で、「好きでも嫌いでもない」と回答したのが約7割(69%)、残りの24%は、「会社が嫌い」だと回答している。

この数字はアメリカ人の「会社が好き」(30%)、「好きでも嫌いでもない」(52%)、「会社が嫌い」(18%)と比較すると、余計に際立つ。にも関わらず、日本での人材の流動性は非常に低い。

では何故嫌いな会社から日本人は転職しないのだろうか?

日本企業はこれまで、年功序列・終身雇用・企業内労働組合の三点セットを武器に、会社に対して忠誠心(ロイヤリティー)が高いふりをした社員を作り出してきたように思われる。

解雇規制が厳しさや、転職を良しとしない人材の流動性の低さも、それを後押ししていたのではないだろうか。
会社への忠誠心が高いのは、バブル世代以前のおじさんたちのように思う。
いわゆる、終身雇用・年功序列・バブルで甘い汁を吸ってきた最後の世代だ。
そりゃあ、自分たちが通ってきた道がたまたま良かったから会社へ忠誠を誓うことが、一番楽な道だと思い込んでいるのだろう。
それを下の世代にも強要し、大幅な制度改革もなく、完全な成果主義への道は未だ程遠い。
下の世代も、そんな世間の空気を読み、社歴の長さを気にする人も多いし、
評価者も社歴の長さを良しとする傾向が強い。

しかし、バブル以降の世代はもうそんな甘い汁は吸うことは二度とない。

果たして、会社は従業員に対し忠誠心を求めることは必要なんだろうか?
エセ愛社精神の従業員が生産性高く、やる気にあふれて働けるとは到底思えない。

これからの時代会社が従業員へ求めることは、忠誠心ではない。
会社が従業員に対し、明確な達成目標や従業員一人一人が目標達成のために必要な業務の定義を与えることが必要なのだ。

エセ愛社精神はもういらない。

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