時代遅れの退職金の弊害

最近、企業型の確定拠出年金や退職金がある会社に転職をした。
ブラック企業で退職金をほとんどもらったことがない私からしたらありがたいことなのだが、一方でかなり疑問も出てきた。

よくよく退職金制度を見てみると、転職が一般的になってきている世の中で、現在の退職金の制度は 時代遅れであるとともに、転職者に不利な制度であり、退職金制度が与える組織への弊害もあると考えられる。

私が感じた疑問点を上げてみる。

3年勤務して初めて退職金が支給される権利が発生する

石の上にも3年という考えからきているのかもしれないが、 今は3年勤務せずに転職していく人も多い。
では3年未満の勤務で、転職者は結果を残せていないのかというと、残した結果と継続勤務年数は必ずしも一致しない。
特に中途採用は即戦力として採用されることも多いため、結果を出すまでの期間は短い傾向にある。
元々、退職金は長く勤務した人への慰労の意味合いもあるのだろうが、長期間の勤務と仕事の成果はまた別物である。
ましてや成果主義を掲げる企業ならば、それは矛盾している。
退職金ではなく確定拠出年金だとしても3年勤務しないと掛け金を返却しなければならない仕組みにされている企業は多い。

退職金目当ての社員の存在

これは一概にそうとは言えないが、退職金についてはポイント制が導入されている企業が多く、自己都合で退職する場合と定年退職する場合とでは、付与されるポイントが異なっており、断然定年退職で退職する社員のほうがポイントが高く退職金の額が多くなる。
そのため、定年まで波風立てず、チャレンジもせず静かに過ごすことをモットーとしている社員が多く在籍するようになり、会社として保守的な社風になりがちである。
故にイノベーションを起こすような環境にはなりづらい。
定年まで残りわずかな社員は会社にしがみつくほうが断然得なのである。
だからこそ窓際族で社内から罵られても平然と居座る社員が多いのも納得してしまう。

まさに今勤務している会社の50代60代の社員たちは皆事なかれ主義の社員が圧倒的に多く、何か問題を訴えたとしてもあやふやにされてしまい、残念ながら未解決のまま放置されてしまうことが多い。

money plan

日本は終身雇用制度が崩壊し、成果主義になりつつあるとはいえ、大企業や昔からある企業はまだまだ終身雇用の意識は強い。
本当に日本社会が成果主義になるとしたら、この退職金制度は成果主義に反したものであるし、転職者に全く優しくない。

今後年金額も減り、ますます労働者にとっては厳しい時代がやってくることは間違いない。
その中で今までのように退職金で老後を過ごせる人はどのくらいいるのだろうか?
転職が増え、雇用が流動化していくだろう社会の中で、このような退職金制度は正直ナンセンスである。

確定拠出年金にしろ退職金にしろ、勤続3年未満の未支給は止め、成果に応じた支給にすべきか、最初から退職金を加味した給与を支払うべきである。

年金も今後ますます減額されていく中で、このままだと労働者の老後は極めて危ない。

また、既に退職金制度を廃止している企業も多くある中で(ここ10年で約12%減)私たちは退職金を抜きにしたライフプランを設計していく必要がある。
それはNISAやiDecoなどの非課税になるものを利用するとともに、今後我々は積極的に資産運用の勉強を行っていくことも含まれる。

残念ながら、保守的な日本の企業が変わるのはまだまだ先だろう。
それまで我々労働者は、自分の人生設計を再度見直し、老後に備えていかなければならない。

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