主人の勤務する会社はいわゆるブラック企業的な側面が多分にあり、今年の新卒が既に半分退職するという事態に陥ってるという話を聞いた。

主人の会社の経営層はその理由について「最近の若者は我慢が足りない、忍耐力がない」といった言葉をこぼしているのだという。

私自身自社の面接をしていても、短期離職の人が「忍耐力がない」と思われ、選考に落ちてしまう傾向があることは多分に感じている。

でもそれは本当に我慢が足りないのだろうか…???

そもそも何故日本では、特に中年以降の人間が短期離職を良しとしない傾向が強いのか考えてみた。

①終身雇用制度の中で生きてきたから

未だ日本の管理職層の人間たちは、その仕事人生の大半を終身雇用制度の中で生きてきた人間だ。若い頃は賃金が少なくても我慢すれば、自動的に賃金が上がってマイホームも夢じゃない、自動的に管理職のポストが用意されている、そんな時代を生きてきた人間たちが多い。つまり今が嫌なことがあったとしても、そこを我慢すればそれなりの未来を描くことが出来たのだ。

しかし今はどうだろう?終身雇用制度は崩壊し、中途半端な成果主義が運用されている。嫌なことを我慢したところで、それなりの未来が保証されているとも限らない。

だとしたら早い段階で方向転換をし、見切りをつけるという選択肢を取る人間が増えたって不思議ではないのではないだろうか?

②石の上にも三年という共通認識に流されている

海外では3年程度でキャリアアップのために転職をしていく人たちが多い。そのような価値観が浸透しているからこそ、短期離職への違和感も少ない。だが、日本は未だに石の上にも三年という価値観が蔓延している。そのような人間の中で過ごしていれば、自ずとその価値観に流されてしまいがちになる。

③解雇規制

日本は解雇規制が厳しい。故に一度正社員で入社させたら、なかなか解雇させることは出来ない。そうすると必然的に1社に長く留まる人間を増やしてしまうことになる。長く会社に留まる人間が多いということは、長く在籍する人間が管理職となったり、権力を握る可能性が増える。そしてその人達は自分たちを正として判断する。つまり、長くいる人間が良いという価値観になりがちだ。

 

「最近の若者は・・・」

 

よく聞く言葉だが、その一言は本当にそうなのだろうか?

本当に我慢が足りないだけなのだろうか?

今一度、自分たちの時代の価値観や物差しだけで判断していないか、もう一度考えてほしい。

労働力人口が減っていく中で、私達は貴重な労働力である若者と対峙していかなければならない。

若者の未来を作っていくためにも、彼らと同じ目線で未来を考えていく必要がある。