ここのところ仕事で人事として中途採用担当をしている。

20代〜50代までもう何百人と面接する中で、やはり転職歴が多い人間は日本では敬遠されることが多い。私以外の面接官や配属部門の担当者の価値観を見ていると、「短期離職=我慢が足りない」と考える傾向が多いようだ。だが、短期離職の候補者が我慢強くないかと言われると、必ずしもそんな根拠はない。あくまでそういうイメージがついてしまっているのだ。

そのような価値観が蔓延している日本において、転職が当たり前の世の中になったとはいえ、やはり転職回数が多い人間は圧倒的に不利である。

私自身もう5回以上は転職をしているし、転職自体悪いことだとは思わない。むしろ様々な企業や仕事のやり方が身についている。

メリットもあるはずの転職が、何故日本では悪い事のように思われるのか?

やはり解雇規制が強すぎるためであると思う。

終身雇用制度が長きに渡って染み付いてきた日本だが、昨今は転職も多くなってきている。とはいえまだまだ上の世代の人間は、終身雇用の時代の人間であり、長年会社に貢献してきた人が役職に就いている。当然、採用の最終的なジャッジをするのは必然的に役職者となる。そうなると当然転職回数が多い人間はどうしても転職市場では不利となってしまう。

だが、本当に転職歴が多い人が仕事が出来ないのか、というとそうとも限らない。むしろ同じ会社で勤務してきた人間のほうが、仕事が出来ないケースもあり得る。転職をするためには、実績とスキルが必要であり、転職を頻繁にする人間はスキルや経験を短期間で磨く人が多い。転職歴が多いからと言って、仕事が出来ないとイコールとはならない。

実際に面接でお話してみると、非常に優秀なケースもある。

解雇はよくないと言われがちだが、本当はその解雇規制が日本の労働者を保守的にし、組織や労働者の成長を阻害しているのではないだろうか?

 

以前グローバル人材採用セミナーに出た際の印象的なお話がある。

 

「石の上にも三年」

日本では最低三年間は続けないと技術やスキルが身につかないと言われる言葉である。

同じ言葉が台湾にもあるそうだが、台湾では日本の言葉の意味と真逆だそうだ。

台湾では同じ会社に三年もいると、他の会社に雇ってもらえないスキルがなく仕事が出来ない人間とみなされるケースが多いそうだ。

欧米では人生で10社転職することが当たり前。アジア圏でも、キャリアアップのために転職はよくあることだそう。

 

そろそろ、日本も転職やキャリアに対し、考えを改めても良いのではないだろうか?

ダイバーシティーが叫ばれる中、キャリアに関しても価値観の多様化が必要だと思う今日この頃。